旅日記18 ドバイ(UAE)トランジット編 「エミレーツのに乗って」

 

222日(晴)

 

 サメット島からバンコクへ戻った後、BTSに乗って前回のカンボジアへ向かった時と同じようにモーチットまで行き、そこからタクシーを拾った。

 空港に着くとフライトまでまだ時間があったので、出国手続きを済ませた後インターネットカフェで時間を潰す。

 1時間前になったので搭乗ゲートに向かうが現在1時間遅れとのこと。今回はトランジットにかなり時間があるのでさほど問題ではなかったが、それでもただひたすらイスに座りつづけるだけの2時間はとても長く感じられた。

 定刻より1時間遅れでエミレーツ航空の飛行機はUAE(アラブ首長国連邦)の首都、ドバイへ向かって飛び立つ。ここで僕はケニアのナイロビ行きの便に乗りかえるのだが、おそらくドバイでヨーロッパ行きのフライトに乗るであろうと思われる西洋人がやたらと目についた。

 一応他に日本人がいないか辺りを見渡すが見当たらない。どうやら僕1人のようだ。

 しばらくして機内食を食べた後、深夜なので寝ようとするが、隣の白人がやたらとでかいせいかその足がこちら側まではみ出しているのと、日焼けの背中に荷物を背負ったのがあわさってあちこち痛くて眠れない。

 しかたなく機内TVを付けると、イングランドのプレミアリーグの試合がダイジェストで流れていた。

 先程の食事から2時間あまりして今度は朝食が運ばれる。しかしさすがに胃が重かったので、この旅で初めて機内食をパスした。

 何度か眠ろうと試みるが、結局背中の痛みと格闘し続けたまま6時間後にドバイの空港へと到着する。

 飛行機とターミナルが離れている為、飛行機を降りバスに乗り換える。ドバイは暑い所と聞いていたが、夜だったせいか少し肌寒い位だった。しかしここは砂漠の真っ只中にある為、風に砂が混じっていて目が痛い。

 トランジットの手続きを済ませた後、ドバイは空港の免税店が広くて綺麗だとピヨさん達に聞いていたので覗いてみる。

 貴金属とかすごく安いよと言われていたのだが、そんなものを僕が買えるはずもなく冷やかしただけですぐに戻ってきてしまう。さすがにここでお金をつかう余裕は僕にはない。

 しばらくロビーのソファーに座って待っていると、電光掲示板に僕が乗る予定のフライトが現れた。

 しかし行く先を見るとダルエスサラーム行きとなっている。ナイロビじゃないのかと慌ててインフォメーションに詰め寄ると、ナイロビ経由のダルエスサラーム行きなので問題ないとのこと。当然のことながらほっとする。

 2時間半程待って登場時間が近づいたのでゲートへと向かう。数字の上では待ち時間が殆ど無いように感じられるが、ここはタイとさらに3時間時差があるので乗り換えも楽では無い。

 ゲートで搭乗手続きを済ませ、イスに座って待っていると日本人らしき男性がリックを背負って僕の前に座った。声を掛けてみると神戸の方で、お名前を福島さんとおっしゃった。

 アフリカは何度も来られており、今回は取材でタンザニアのダルエスサラームに行かれるとのこと。ただ普段は天道山のお寺にみえるという事で、お守りにとハッピーコインを何枚かいただいた。

 これは福島さんのお寺でお払いをされた物とかで、アフリカ人にあげると喜ばれるからぜひお使いくださいと言ってくださった。

 正直アフリカは治安も悪く、マラリアや黄熱病をはじめとする命にかかわる病気も沢山あるのでかなり不安だったのだが、これでなんとか行けそうだと福島さんにお会いしたことで自分自身の運みたいなものをなんとなく感じていた。

 

 また6時間程かけて飛行機はナイロビへと到着する。このフライトになると圧倒的にアフリカンであろう黒人と、ドバイからの白いイスラム衣装を身にまとったアラブ人が大半を占めていた。

 福島さんにお礼を言って別れ、ナイロビのイミグレーションへと向かう。空港を出て出口に向かうと、今回僕がサファリをお願いしている旅行代理店と僕の名前が書かれたボードを持ったアフリカンがいた。このまま代理店まで送ってくれるとのことで、一緒にナイロビのオフィスへと向かう。このアフリカの青年達は日本語も上手で気さくないい人達だった。

 代理店で手続きをすませ、この後向かうタンザニアのザンジバルのエアチケットを受け取った後、先程の車に乗って今日泊まるホテルへと向かう。

 チェックインを済ませた後、早速福島さんにいただいたハッピーコインを渡すと喜んでくれた。

 ナイロビはバンコクと4時間、日本と6時間時差があるので時差ボケ解消にと早めに寝ることにする。

 しかし部屋の蚊帳をチェックするとあちこちに穴があいていたので、持参したガムテープで穴という穴を、これでもかというくらいペタペタと貼りまくる。

 蚊取り線香をたき、虫除けスプレーもかけてようやく眠りにつく。ナイロビは海岸部やサバンナと違って、それ程マラリアに対して神経質にならなくても大丈夫とのことだったが、アフリカにいるうちは習慣づけておいた方が良い。

 

 

 

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