旅日記60 スウェーデン編
「ストックホルムはと食パンの味」

7月13日(雨)

 前日空港での予約トラブルのため、ストックホルムに着いたのは夕方の6時半過ぎだった。空港で両替した後、バスに乗って市内の中央駅へ向かう。バス代60スウェーデンクローネ、約780円。地下鉄でKungstradgarten駅まで行き、歩いてシェップスホルメン島に渡る。ここにはストックホルム名物の帆船を改造したユースホステルがあるのだ。

しかし人気の船のユースafChapmanは予想通り満室。すぐ向かいのSkeppsholmesVandrarhemにもいっぱいだと断られた。すでに夜の8時過ぎとあって、どこか他の安宿はないかと尋ねると、たぶんあそこなら広いから空いているだろうと教えられたのが、バックパッカーズインというユースホステル。ここは地下鉄、Karlaplan駅近くの学校を改造したユースだ。

雨の中重い荷物を担いでの移動は、正気きつかったが、行ってみると空室があるとのこと。キッチンがないのと、バスルームが屋外なのはちょっとつらいが、広くて綺麗なのと、1泊ドミトリーで100クローネ、1300円という値段が魅力だ。日本並かそれ以上の物価の北欧において、この値段はかなり安いといえる。またシーツ代も別が多い中、ここは無料だった。

 一夜明けたこの日も外は雨、とりあえず町まで出ようと、地下鉄駅へ向かう。1日券は無いか聞くとすぐそこの店だと教わるが、あいにく閉まっている。他にはないというので、しかたなくまた片道切符を買うことに。一律16クローネ、約200円。日本の地方都市なみだ。

中央駅に着くと、インターナショナル列車の受け付け窓口に向かう。次の目的地、コペンハーゲンへの列車の予約を入れるためだ。聞いてみると、スウェーデンの新幹線、X2000が明朝空席があるというので、早速予約する。僕はチリのサンチアゴでユーロレイルフレキシーの10日パスを購入していたので、45クローネ、約600円ですんだ。

外に出るとかなりの土砂降りの雨だったので、傘をさしてセルゲル広場へと向かう。しかし広場へ着き傘をしまおうとしたところで、傘がぽっきりと折れてしまう。もうだいぶ前からだめになってきていたので、ここでお別れとごみ箱へ捨てた。

セルゲル広場の地下街を歩く。ここはかなり広範囲に渡り、ショッピングモールが続いており、ストックホルムの人達も、皆ここで買い物をしているようだ。まるで自分の出身地、名古屋みたいだと変な共通点を見つける。地下鉄料金も同じ位だし、ストックホルムの名古屋的地底人説でも唱えてみようかと馬鹿なことを考え一人笑う。

おなかがすいたので、バーガーキングへ入るが、ワッパーのセットが600円もする。おまけにすごい混雑ぶりで、あきらめて出てきてしまった。少し歩いた先にアイスクリーム屋があったので、それで済ませることに。ワッフルコーンのアイスが15クローネ、約200円。

またしばらく行くと果物屋があった。バナナを1本から売ってくれるというので、1本だけ買う。1つだけなのに、とびきりの笑顔で僕にバナナを渡してくれた。これが3クローネ、約40円。スウェーデンの人は道を聞くときも、物を買うときも皆親切だ。

1時間程ぶらついて、文化会館の地下のインターネットカフェに行く。しかしストックホルムにはネットカフェが少ないのか、料金がすごく高いのに、ものすごい人で1時間待ちと言われる。しかたなくあきらめ、宿へ帰ることに。

スーパーへ寄るが、ここも日本以上の物価だ。500Mlのコーラが11クローネ、150円。1,5リットルだと30クローネ、400円近くする。クッキー、ビスケット類も、2−300円して、宿にキッチンもないので、しかたなく500Mlのコーラと、7クローネのヨーグルト(90円)だけ買って帰ることに。食パンをもっていたので、今日も昨晩に続いて食パンとコーラだけのディナーにする。ああ、南米やアジアが懐かしい。

ストリートライブがしたかったので、雨がやむのを待つが、この日も結局、止むことはなかった。せっかくスウェーデンに来たのに、何もしていない。どこへ行くのにも電車賃も高いし、おまけにこの雨なのに傘もない。しかたなくまたロンドンから持ってきた食パンをかじる。

僕のスウェーデンの思い出は、雨と食パンの味になりそうだ、、、。

 

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