旅日記11 タイ編 Vol.3 「混沌の方」

 

2月7日(晴)8日(晴)9日(晴)

 

 今日は月曜日。とうとうトラベラーズチェックの件について決着をつける日である。もしも今日きちんとした対応がなければ日本に戻って裁判しかないのかなとそんなことを考えていた。

 フロリダの対応時間はタイの現地時間でPM9:00以降だったので、それまでに準備することがいくつかあった。そのうちの1つに今日は日本人の従業員にいるホテルに移る必要があった。理由は2つ。1つがコレクトコールの国際電話がかけられるということ。もう1つがいつもは向こうの通訳を挟む為話がややこしくなるので、こちら側で事情を話して通訳をお願いしようと考えたこと。そうすれば向こうもむやみに電話を切ったり出来ないはずだ。

 僕は日本のサンルートホテルのバンコク支店があることを調べてあったので、そこに電話してみた。しかし残念ながら今こちらはチャイニーズの旧正月で部屋が全部ふさがってしまっているとのこと。僕が弱っているとさすがは日本人、若干手数料をいただくことになるかもしれませんが、お電話だけでも結構ですのでよろしかったらいらしてくださいとのこと。僕はとびあがって喜び今晩そちらにお伺いしますのでとご好意に甘えることにした。

 さて次は宿探しだ。今泊まっているB&Bは日本人も多いし安くてなかなか居心地が良いのだが、インターネットが繋がらないので繋がる宿を求めて移動することにした。さしずめ今の僕はモバイル難民といったところか。

 近辺の宿をあたるがやはりなかなか空きがない。そのうちの1件のホワイトロッジというところが空いていたのでそこにすることにした。が、やはり一旦フロントの交換を通してでないと外線が出ない仕組みになっている。電話自体はモジュラージャックだったのでいけるかな?と思ったが、ここにも旅なれた日本人がいたので聞いてみたがバンコクの安宿ではおそらく無理だと思うとのことだった。

 荷物を部屋に降ろし次はデパートに向かった。録音機能付のカセットデッキを探す為である。そんなもの何につかうのかと思われるかもしれないが、今日もしこれでフロリダが駄目なら裁判しかないので、その電話のやり取りを録音しておけば何かの時に役に立つかもしれないと思ったのである。

 初めはまずウォークマンタイプのものを探すが、どれも日本のものより性能が悪いにもかかわらず1万円以上する。日本製のものは日本で買うより1.5~2倍近い値段で、それは2万円近くした。駄目だ、これでは買えない。

 何件回っても相場はこれくらいらしく値段も変わらないのであきらめかけていた時、いかにもあやしそうなおもちゃみたいな小さなラジカセが露天商で1台あった。

 録音できるのかと聞くとOKだと言うのでためし撮りをさせてもらうと、音質はもちろん悪いが、これでなんとかなりそうだ。

 もはや恒例となった値切り合戦で5200バーツ、約1710円までまけてもらった。

カセットテープも探して探して一番安いところで90分テープ1本90円というのを2本買った。この2つ買うだけの為に約6時間もかかった。日本でもこんなに足で探したことは記憶に無い。

 一旦宿に戻り夜に備える。ただ蚊の大群の襲撃にやられて落ち着けなかったので、少し歩いたところにあるマクドナルドで1人作戦会議をすることにした。

 ほぼ準備OKで時間も迫ってきたので、僕は1台のトゥクトゥクタイプのタクシーを捕まえ値段交渉をする。ラマ9世通りのサンルートホテルを知っているかと聞くともちろ知っていると即答したので、いくらかと聞くと100バーツだという。結構距離もあるので僕はそれで手を打ち、荷台と呼ぶのがもっとも相応しいと思われる座席に乗り込んだ。

 するとトゥクトゥクはものすごいスピードで走りだした。はじめこそ渋滞で動けなかったが少ししてそれを抜け出すと5~60km程でかっ飛ばす。

 なんだそんなものかと思われるかもしれない。ただこの乗り物、バイクの後ろに三方向窓どころか大した柵すらない椅子がちょこんとあって上に申し訳なさげにホロの屋根がついているだけの代物である。しかもスピードを緩めずカーブも曲がるものだがら何度も振り落とされそうになりながら必死で運転席の後ろにある握り棒にしがみついていた。

 しかしなんだか方向が違うような気がする。何度もラーマ9世通りのサンルートホテルに向かっているのか?と聞くが、そうだと返ってくる。僕は不安になりながらそのまま乗り続けた。しばらくして雑然とした小通りでトゥクトゥクは止まった。サンルートホテルに着いたといったので指差された辺りを見回すが、それらしきものはどこにも無い。ラマ9世通りは大通りのはずなので、本当にここはラマ9世通りなのか?と聞くとそうだと頷く。しかし通り名の立て看板を見るとそこにはカオサン通りと書いてあった。

 違うじゃないかここはカオサンだろ!俺はラマ9世通りのサンルートホテルに行きたいんだというが、よく見てみるとこのおっさん英語がわからないらしい。ひょっとした意味もわらからずただ頷いていたのかもしれない。

 僕が怒鳴っていると辺りにいたタイ人たちが集まってきて、その中の1人が英語でどうしたんだいと話しかけてきた。事情を話すと運転手をしかりつけているようだ。おっさんは気まずそうな顔をして、サンルートOKと言ってまたトゥクトゥクは走りだした。

 これでもう大丈夫かと思いきや、どうもこのおっさん懲りない性分らしく違うホテルに連れてゆきまた同じことを繰り返す。俺はホテルを探しているんじゃない、サンルートホテルというところに行きたいんだ!と何度も怒鳴り散らす。するとこのおっさんやはり場所をしらなかったらしく、ようやく2、3度ガソリンスタンドに止まっては道を聞きサンルートまでたどりついた。

 通常なら20分もあれば着いたのだろうがこれだけで約1時間近くもかかった。僕はおっさんに約束通り100バーツ渡すと、おっさんは苦笑いしている。

 はじめからここに来れば楽だったろうにと思いながら、おっさんに元気でなと日本語で別れを告げてホテルの入り口へ足を向けた。

 ホテルに着くとフロントで今朝電話で対応してくれた牧野さんをお願いした。すると今休憩中なのでしばらくお待ちくださいとのこと。僕はロビーで待たせてもらうことにした。

 日本の系列のホテルなのでさぞや日本人スタッフが多いのかと思いきや、どうやら日本人は牧野さん1人らしかった。やはりコスト面の問題があるのかなと勝手な推測をする。

 しばらくして牧野さんが顔を出した。事情を話しフロントでフロリダにコレクトコールをお願いする。しかしうまくつながらないとのこと。僕が困り果てていると気の毒に思ったのか、じゃあ私の部屋からかければタダなので、とご自身の部屋に案内してくれた。

 普通客でもないどこの誰かもわからない人間を、スタッフの個人の部屋に通してくれることだけでもすごいことなのだが、しかも牧野さんは独身の女性である。

 僕はいいんですか?と聞くと散らかっていますが気にしないでくださいと気さくに言ってくださった。内心は絶対そうは思っていないに違いないと思いつつも他に手だてが無かったのでお言葉に甘えることにした。しかも牧野さんはこの後就業時間にもかかわらず通訳の件まで了承してくださる。僕はなんとずうずうしいのだろうと自虐的な気持ちになりながらも、状況が状況なのでただひたすらお礼を言ってフロリダのMsエイミーに電話をつないでもらった。

 最初、Msエイミーは1月28日に東京の僕の住所に手紙を送ったからと電話を切ろうとしたが、日本のCITIBANKに問い合わせたところ韓国の警察で盗難の証明ができれば再発行ができると言われたこと、またオーストラリアのMsブラットショーさんがもしエイミーが対応しないと言ったら上司であるアンディーアンドラーディさんと話をしてみてくれといわれたことを牧野さんから伝えてもらう。

 日本のCITIBANKは関係ないと言っていますと牧野さんが言うので、僕がトラベラーズチェックを発行してもらったところに聞いた事を伝えてもらうとどうやら納得したみたいだった。ただ何度も上で検討した結果だったのですといいながら、もう1度だけ再検討しますので明日こちらに状況を書いたFAXを送ってくれとのことだった。

 日本語でもOKか聞いてもらうと翻訳するのに2〜3日かかるが大丈夫とのこと。明日必ずFAXを送ることを伝えてもらって電話を切った。

 まだどうなるかはわからないが首の皮1枚繋がったなと思いつつ、牧野さんに深くお礼を言う。手数料を払わせていただきますと何度も申し出たのだか、大した対応もしていませんし、電話代もただですからと辞退される。

 僕はせめて1泊だけでも泊まらせていただきたことを申し出たが残念ながら明日も部屋は一杯だった。

 ホテルを後にして今度はちゃんとしたタクシーをつかまえる。値段を聞くと100バーツだった。料金は行きと同じだったが、返りは快適にしかも10分位でサヤームスクエアまで戻ってくることができた。行きのあのドタバタは何だったんだろう。

 コンビ二で水だけ買って宿に戻ると入り口のところで汚い格好をした日本人が3人に話しをしていた。せっかくなので僕はそこに混ぜてもらうことにした。

 皆旅なれた人ばかりらしく、その中で1番長い人は去年の8月に日本を出たきりとのことだった。30過ぎてなにやってんだろうねといいながら怪しげなこの人は笑う。

 この人は明日からイランに、そして1人は昨日バングラディッシュから返ってきたと言い、もう1人はアジアのスラム街を研究しているという学生だった。皆全然接点がなさそうだったが、唯一そろって言えるのが怪しそうな人間ばかりと言ったところだろうか。

 昨日の日本人親睦会には無かった異様な空気の中で蚊と格闘しながら3時間くらい、深夜1時まで話込んでいた。

 この後本当はインドに行くはずだったんですがトラベラーズチェックの件で行けなくなりそうなんですよ、と話すと皆インドはよく行くとのことで1度絶対行った方がいいと色々情報を教えてくれた。特にガンジス川に流れる死体は見とかないと!と絶賛されたが、心の中でそんなもん見てもなと呟きながら、僕は顔を引きつらせていた。きっとちびまる子ちゃんなら、ここで青い縦線が何本も入って目が白くなっているに違いないとアニメーションの自分の顔を想像してしまった。

 あと興味深かった話題の1つが、陸路でのカンボジアへの行き方だった。カンボジアは今でもあちこちに地雷が埋まっていたりするのだが、長年閉鎖されていた国境が今は通行が可能とのこと。一旦タイの国境までバスで行き、そっから待ちうけている個人のトラックの荷台につかまってプノンペンやアンコールワットのあるシェムリアップまで、片道6000円くらい、朝イチで出ればその日の夜中には着けるとのことだった。

 さすがにこの手段だと身包みはがされるどころか、下手をすると生きて返れなさそうだが、シェムリアップまで飛行機でも往復3万円ちょっとのはずなので、もしもトラベラーズチェックが返ってきたらアンコールワットも悪くないなと取らぬ狸の皮算用的な事を考えていた。

 

 翌朝目覚めるとホテルをチェックアウトし、少しまともな周辺のホテルをあたってみる。しかし自分が泊まれそうなクラスのホテルは空きがなかったので、少し郊外になるがサートーンのYWCAに移動することにした。ここなら多分空室もあるだろうし、以前値段も700バーツと聞いていてギリギリなんとかなるかなと思ったからである。

 BTSとバスを乗り継いでYWCA1時間程かけて辿りつく。聞いてみるとやはり部屋の空きがあるとのことだったのでチェックインした。

 部屋に荷物を降ろすとまずは今晩送る為のFAXのレポートを書いた。A4の紙に5枚ほど書いて内容を確認する。

 すでに12時を回っていたので、BTSの最寄駅まで20分程歩いてファーストフードで食事を取り、スクンビット通りの日本人が経営する旅行代理店へと向かった。

 本来なら24日に、ナイロビまでの往復航空券と、デリーまでの往復航空券、そしてデリーからカトマンドゥまでの往復航空券を発券してもらうはずだったが、トラベラーズチェックの件でギリギリまで待ってもらっていたのだ。

 ただ事情を説明しナイロビまでの往復のみになってしまったことを詫びエミレーツ航空のフライトチケットを発券してもらう。ドバイ経由のナイロビ行き、往復で税込み約25008バーツ、日本円で約75千円。

 帰りにいつものインターネットカフェに寄った後、BTSでサイヤムまで行き、そこから歩いてワールドトレードセンターの横の伊勢丹へ足を運んだ。

 理由は何のことはない、中に入っている本屋で地球の歩き方を立ち読みする為である。こちらは日本のものが1.5倍になってしまうためとてもでないが買えない。3000円の本があればいつものホテルなら3泊できてしまうのである。

 ひとしきり立ち読みした後、ふと見るとビックコミックスピリッツがある。たいていの本はビニールがかかっているのだが、これはかかっていない。ラッキーだ。

 僕が日本で毎週コンビ二で立ち読みしていたのが、週間マガジンとサンデー、そしてこのスピリッツだったのである。月下の棋士はどうなったのだろうと3週ぶりに30分程堪能させていただいた。

 すぐ隣にマガジンとサンデーがある。はじめの一歩がどうなっているのか気になったが、値段が日本円で500円もするではないか。とてもじゃないがそんな無駄づかいはできない。マガジンとサンデーを買ったら1泊のホテル代になってしまう。僕は後ろ髪引かれる思いで伊勢丹を後にした。

 サイアムまで戻るとすでに夕食の時間だったのでタイヌードル屋に入る。さすがに中はタイ人しかいない。メニューを持ってきたお姉ちゃんにおすすめを聞く。辛いのは好きかと聞かれたので、好きだと答えるとこれがいいぞといわれたものをそのまま頼む。コーラとタイヌードルで40バーツ。約120円。

 しかし食べてみるとこれが辛いのなんのってめちゃくちゃ辛い。しかもコーラだけ先に持ってくるもんだから先にコーラはすでに殆ど飲んでしまった後だ。そんなことを言われても向こうは知るよしもないのだが、とにかくもう辛かった。どうやら僕はその店でもっとも辛いタイヌードルを頼んでしまったみたいだ。

 先程のお姉ちゃんに辛いよコレといった仕草をしてみせると、嬉しそうに笑っていた。笑うな!マジで辛いんだと言いたかったが、僕も笑って返しておいた。

 ホテルに戻り夜まで待ちFAXを送る。ちゃんと届いているのかどうか不安だったので念の為フロリダまで電話を入れる。このホテルもコレクトコールは使えなかったが仕方がない。日本語の通訳を頼むがしばらく待たされたあげく、誰も出ないと言われた。片言の英語でFAXは届いているかどうか聞くと、確かにここにあるとのこと。じゃあ後はそちらからの返事を待っていればいいのかと聞くがうまく通じないみたいだ。ただ向こうが言うにはこの後英語に翻訳してもらい検討するから金曜日にもう一度電話をくれとのこと。僕は金曜日に連絡する旨を伝え受話器を置いた。

 FAX12分の国際電話で930バーツ、約3000円。

 

 翌日目覚めるとすぐにサンルートホテルの牧野さんに電話を入れる。金曜日のシングルルームの部屋状況を聞くと空いていたので1泊予約した。11500バーツ、約4500円だがしかたがない。その後韓国のお世話になったキムジョスーさんのお宅に電話を入れたが奥様もお留守のようで留守電になってしまっていた。留守電のピーという音だけ聞いて180バーツ、約540円。冗談じゃない、マガジンが買えてしまうじゃないか。

 ここも一応朝食がついていたのでカードをもらってレストランに入る。するとアメリカンタイプのモーニングセットがあったのでそれを頼む。

 半熟のスクランブルエッグがなかなかおいしかったのだが、すぐにものすごい勢いで気持ちが悪くなってきた。トイレの場所を聞きかけ込み全部戻してしまった。やはりナマモノは駄目みたいだ。

 少し具合が悪くなってしまったので、ホテルに戻りひと眠りする。2〜3時間程眠った後溜まった日記をつける。その後トイレに入るが水が流れない。

 昨日はエアコンが壊れていてものすごい音を出しながら氷と水滴を撒き散らしていたのだが、今度はトイレだ。フロントに言って係りの人間になおしてもらうよう頼んだ。しばらくするとおばちゃんがやってきたのだが、このおばちゃんよせばいいのに何度も水を流そうとしてあふれ出てきた。一旦部屋から出ていったが今度はあの先っちょにゴムのお椀のようなものがついた棒を持ってきて、ボッチャンボッチャンやっている。すごい音がするのでおそるおそる覗いてみるとこの世のものとも思えないものすごい状況になっていた。

 しばらくするとなんとかなおったらしくトイレの床も足で雑巾ぶきして出て行った。一応チップも渡したが、ここは受け付けの姉さんの対応も悪いしいったいどうなっているのだろう。昨年改装したとのことで部屋自体は綺麗なのだがこれでは意味がない。

 夜になって少しお腹も空いたので外に出ることにした。BTSの駅まで20分ほど歩くと駅前に賑わった店が1件ある。中を覗いて見るとさすが郊外とあってタイ人しかいなかったがどうやらここはシーフードのタイ料理屋といったところだろうか。

 とりあえず火が通ったもので現地の人が食べているものは挑戦してみようと席に着きメニューを持ってきてもらった。すると当然タイ語。しかたがないのでお勧めは何かと聞くがどうも要領を得ない。ふと隣のテーブルを見るとスズキらしき魚をタイ風スープで煮込んだようなものがあった。あれはいくらするのかと聞くと130バーツとのこと。少し高いなと思ったが手が出ないほどではなかったのでそれを頼む。また別の席では青菜いためを食べていたのであれもと指をさす。ライスは好きかと聞いてきたので好きだと答えるとシーフードは好きかと続けたのでもちろんと答える。するとメニューのうちの1つを指さすので見てみると30バーツ。ついでにそれも頼むことにする。

 しばらくすると料理が運ばれてきた。まずはシーフードのライス。タイ風の汁がかかっていてこれがメチャくちゃ辛い。たまらずコーラを頼む。ただ上にのっかった海老が絶品だった。続いて青菜のいためもの。見た目からは中華風のものを想像していたのだが、やはりタイ風にアレンジされている。それ程辛くはなかったがとりたててうまいものでもなかった。最後にスズキが運ばれる。これはコンロみたいなものに乗っかってやってきた。何やらおばちゃんが言って置いて行ったがタイ語なのでわからない。おそらく煮立ったら食べろと言ったのだろうと解釈する。コンロの下を見るとどうやら炭火らしかった。スズキが煮えたので1口食べてみる。うまい。タイ風の赤黒いスープで煮てあったがそれ程辛くもなくスープもうまかった。ボリュームも1匹まるまるなので2〜3人前はあるのかもしれない。腹いっぱいこれだけ食べて203バーツ、約610円。

 帰りにセブンイレブンでりんごジュースを買う。やはり100%ものは高いらしい。18バーツ、約54円。20分程また来た道を引き返す。食後の運動にはちょうどいい。ホテルに戻るとすぐ韓国のキムさんの所に電話する。今度はちゃんと通じ奥様の関根さんが出られる。現在の状況とひょっとするとシティバンクからそちらへ電話があるかもしれませんと行った旨を伝える。しばらく世間話などして受話機を置く。これで180バーツ、約540円。留守電のピーという音を聞いただけと同じ料金。よくシステムがわからない。

 ただいつも夜番なのだろうか、夕方頃に交代するフロントの兄さんは愛想もよく良い人だ。僕がありがとうというといつもにっこり微笑んでくれる。昼間の件で明日の朝チェックアウトしようかなとも思っていたが、やはり予定通りもう1泊することにした。

 ただしばらくするとこの旅最初の下痢にみまわれる。タイ風シーフードはうまかったがやはり体調が悪かったこともあって腹にきてしまったみたいだ。栄養をつけようと思ったのが裏目に出てしまった。しょうがない今日はもう寝ることにしよう。

 

 

 

[Diary Top]