旅日記33  オーストラリア編 Vol.3
「ついにたグレートバリアーリーフ」

 

 412日(雨)〜13日(晴)〜14日(曇のち晴一時雨)

 

 列車でプロサパインから14時間揺られてケアンズに到着する。1時間遅れでやって来た列車は雨の影響で結局2時間半遅れての到着だった。

 駅前のユースにチェックインすると、とりあえずメシにありつこうと街を徘徊する。連日の移動の疲れか、少し体調が優れなかったので奮発して日本食にしようと定食屋へ入った。とんかつ定食が8$、約500円。味噌汁とご飯がめちゃくちゃ美味い。

 

 翌日は連日の雨が嘘のような快晴。たまった洗濯物をイッキに片付ける。殺人的な臭いを放っていた靴も洗うが、何度洗っても臭いが取れない。洗剤もまったく効き目無し。でもやらないよりはと天日干しをする。

 ただこの時に重大なことに気付く。洗おうと思った水着が無いのだ。他にもタオルやらブラシそしてカメラが無くなっている。

 おそらくホワイトヘブンビーチへ行った帰りにアーリービーチで置き忘れたようだ。しかし今となっては戻ることもできない。

 カメラのフィルムはグレートケッペルからホワイトへブンまでだったが、安物とはいえどカメラが無くなるのは痛かった。買い換えるお金も無い。

 自分のバカさ加減に呆れながらも、まあ無ければ無いでなんとかなるかとそんな気持ちでいる自分に驚く。最近段々と執着心というものが無くなりつつあるようだ。

 

 ユースの受け付けでグレートバリアリーフのクルーズを申し込んだ後街へ出る。

 とりあえずタオルが1枚になってしまったので、買いたそうとスーパーやらあちこち見て回る。小さなハンドタオルが1枚2$であったので買う。他にも水着が12$、約750円。そして使い捨てカメラがディスカウントセールをやっていて、フラッシュつき27枚撮りが3個で44$、約2700円。ちょっと痛い出費だが旅の間なんとかこれで凌ぐ事にした。

 

 夕食時になってまた昨日の定食屋へ行く。ここは安くて美味いもさることながら、日本の漫画があるのがよかった。愛読書の1つ、はじめの一歩を以前何回も読んだくせにまた延々と何時間も読みふける。

 宿に帰ってからユースに泊まっている日本人であれこれ話しをする。

 明日偶然同じクルーズに参加する小野君、彼はゴールドコーストで半年ワーキングホリデーで滞在した後、2ヶ月近くオーストラリアあちこちをラウンドしているとのこと。その小野君と旅の途中で一度会った事があり久々の再開と言っていたアツコさん。4ヶ月英会話の学校に通った後それから2ヶ月ラウンドしているとのこと。そのアツコさんとタウンズビルからバスが一緒だったというサチコさん。彼女はワーホリでもうすぐ1年になるとかで、すでにオーストラリアは一周してしまって、この後日本へ帰国する為にケアンズに来たとのことだった。明日早いにもかかわらず皆で遅くまで話し込む。

 

 翌朝は曇。雨こそ降っていなかったが、いまにも降り出しそうな天気。なんとか持ってくれと祈りつつ、小野君と一緒に送迎バスへ朝7時半に乗り込む。

 このクルーズは大型船カタマランでアウタークルーズへ行く1日ツアーで、昼食付きでディスカウントしてもらい60$、3600円。かなりお徳なツアーである。

 ケアンズ港から2時間半程かけてアウターリーフのダイビングポイントまで移動する。途中やはり雨に降られかなり揺れたので、念の為酔い止めの薬を貰って飲む。結構キツイ。

 それでもポイントにつくころには晴れ間が覗いていた。

 ダイビングのライセンスも体験ダイブのお金も無い僕はシュノーケリングにチャレンジする。すると海底には延々と巨大な珊瑚礁群が続いていた。

 これぞまさにグレートバリアリーフ!しかし息が苦しい、溺れそう。

 

 この時初めてシュノーケリングというものにトライしたのだが、元々泳ぎもあまり得意な方ではないので、足もまったくつかないダイビングポイントのような所で長い間泳ぐというのは個人的にはかなり辛かった。

 一旦船に戻って恥を忍んで浮き輪ならぬ浮き棒をゲットして再度トライ。

 先程の雨のせいか、ものすごくクリアーとまではいかなかったが、それでもこの巨大な珊瑚礁群をしばらく楽しんだ。

 

 結構疲れたので早めに船に戻ってしばらく休む。昼食後再トライしようと思っているとまた激しく雨が振り出した。ダイバー達はそれでも潜りに行ったが僕はもう充分と船の中で昼寝をする。

 

 3時頃船は動きはじめ5時過ぎにはケアンズに到着した。この日も先日同様定食屋で日本食を食べ、夜には皆と話をして就寝。

 シドニー水族館からはじまったこの東海岸の旅も、何とか目的を果たして幕を閉じる事ができた。夜になってまた激しく振り出した雨の音が遠くで響いていた。

 

 

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