8月4日

　朝６時過ぎにユースをチェックアウトし、ミラノのセントラル駅へ向かう。７時過ぎの列車で走ること３時間強、やってきたのは水の都、ベネチア、サンタルチア駅。ベニスには６年前1度きた際、大きなカルチャーショックを受けた町だったのだが、着くなり当時の思い出が鮮明に蘇ってきた。ここは車が一切なく、交通 手段は水上の船のみ

　水上バスの1日券、18000リラ約970円を買い、ユースのあるZitelleに向かう

受け付けに行くとOPENは1時半だから、それまで待てといわれる。しかたなくユースから少し離れた屋根の下で時間をつぶすことに。外は雨がふり続いている

しゃがんでぼうっと時間をつぶしていた時、ふと前を見るとベネチアのシンボル、サンマルコ寺院が見える。ただこうしていても仕方ないので、雨のベニスに1曲ささげようと、ギターを取り出し歌うことにした

歌いはじめると地元の子供達が集まってきて、ものめずらしそうにじっと見ている。他のユースの時間待ちの旅行者もやってきて、時折声をかけていく。1曲のつもりが結局1時間以上も歌っていた

しばらくして時間になったので、チェックイン待ちの列に並んで宿泊の手続きに向かう

しかしカウンターに行くと、フルだと言われる。１時半まで待てと言われてから、３時間以上待ったんだぞと言うと、今日の予約だけでいっぱいだ、表にも張り紙がしてあるだろうと追い返された。たしかに表に出てみると、Today`s Fullとある

ずっとその前に人が並んでいたので気づかなかったが、それならそうと朝の時点で言って欲しいものだ。しかも先日電話で予約しようとすると、電話では予約できないといわれるし、コンピューターでつながっている、ローマ、フィレンツェ、ナポリのユースに1度行き、そこから予約してからでないとベネチアユースには泊まれないとでもいうのだろうか。予約受け付けしないならしないで当日だけとか、受け付けるなら電話でもとか、徹底して欲しいよと愚痴を言いながら、ユースを後にする

それならそのまま移動しようと、電車の時間までと、水上バスでサンマルコ広場へ向かう。ここで30分程過ごすが、かなりの雨だというのにすごい人だったので、そのまままた水上バスに乗り込んで、ゴンドラならぬ ベニス水上バスの旅としゃれこむことにした

丁度１周する形でサンタルチア駅に戻ってきたのは昼の３時半。水の都の家のベランダで、雨の中懸命に真っ赤に咲く無数のバラが、どこか切なげで美しく、この胸を打った

４時発の列車に乗り、ローマのテルミナ駅に着いたのは夜９時過ぎ。幸いローマには宿が多いので、最初に行ったバックパッカーズにチェックインできた。１泊ドミトリー３００００リラ、１６００円

２泊することにしたが、はっきり言ってあまり快適とはいいがたい宿。しかも夜中２時だというのに、同室の白人が馬鹿騒ぎをし、眠れない。夕食を食べにピッツァ屋でも、たかが２０円だがボラれる始末。ローマは日本人と見ると、必ずふっかけてくるらしいので、気をつけないと

明日は朝から市内を歩いてみることにしよう。それにしてもうるさいぞお前ら！さっさと寝ろ！