旅日記70 イタリア編vol.2
 「コロッセオにく歌声」

 8月5日

 朝8時に起き、ギターを持って地下鉄に乗る。ラインAでオッタヴィアーノ駅で降り、歩いてバチカンへ向かう。朝9時だというのに、すごい人で博物館前は長蛇の列。ならばいいやとサンピエトロ寺院にへ直行することに

中はさすがカトリックの聖地にふさわしく、厳粛な雰囲気。彫刻や壁画も、どれをとっても芸術品と言われるシロモノのようだ

しばらく歩くと、カトリック教徒のみと入場制限された一角があり、そこで牧師さんが何やら話しをしている。そしてその直後に賛美歌が始まった。クリスチャンでない僕までが、何やら厳粛な気持ちになってくる

さらに奥に進むと、小さなボックスの中で、牧師さんに向かって懺悔する人たちがいる。またその後ろには、かなり多くの人たちが順番待ちをしている。そしてすぐ横でパチパチと写 真を撮る観光客。、、、アンバランスというか、何やら奇妙な光景だ

サンピエトロを出ると、外はまた小雨が降り出していた

サンタミジェロ橋を通ってローマ市内へ戻り、ぶらつくとあちらこちらに傘売りの兄さん達がいて、買わないかと声をかけられるが、まあそのうち止むだろうと思い、無視をして歩いていると、本格的に降り出してきた

どこかで雨宿りをと思っていると、ちょうどインターネットカフェがあったので入ってみる。ここで日本語フォントをダウンロードして、1時間程つぶす。1時間で8000リラ、約430円

少し小降りになったので外に出てみたが、またしばらくして雨足が強くなってきた

最高裁判所の対岸のナポレオンハウス(らしい?)で雨宿りするが、一向に上がる気配がない。しかたなくずぶ濡れになりながら、スペイン広場へ向かう

手元のイタリアリラが少なくなってきていたので、近くのアメックスのオフィスで両替をした。30分近く待たされたが、コミッションなしの高レートは嬉しい

 外に出ると雨は小ぶりになり、トレヴィの泉に着くころにはすっかり止んで、晴れ間も出ている。ここは6年前にも1度訪れており、その時も雨だったなと思い出す。そして前回同様、またここに来れるようにと、後ろ向きに肩越しにコインを投げ入れた。次にここを訪れるのはいつの日だろうか

そこからさらに歩いて、ヴェネツィア宮殿などを通ってやって来たのはコロッセオ。もう空はすっかり晴れ渡り、暑いくらいだ。入場料10000リラ、540円を払って中に入る。すると中はすっかり修復され、椅子やステージまで出来上がっていた。そういえば2000年を記念して、ここで野外オペラが開催されると聞いたことがある

階段を上がって2階へ。なかなかの眺めだ。しばらく歩いていると、大きな石の破片?があったので、腰を下ろしてギターを取り出し歌いはじめた。つまみ出されるかなと思ったが、やはりここもラテンの国だからなのか、誰も何も言ってこない。調子に乗って、1時間近くも歌ってしまった。U2やビートルズ、そして旅で書いた自分の歌などを歌っていると、他の観光客がちらちらとこちらを見ていく

途中で1弦と3弦が連続して切れたが、ミラノで代えの弦も用意していたので大丈夫。しかしずっと朝から何も食べずに歩き詰めだったので、さすがに疲れた。どこかで何か食べるとしよう

しばらく歩くと、ジェラード屋があったので、食べてみることにした。今日はワザと英語を使わず、スペイン語の単語だけ並べてみた。すると値段が30000リラと書いてあるのに、25000リラだけで済んでしまう。これで120円。地下鉄ラインBに乗って、テルミニ駅にもどり、駅前の酒屋で同じことをやってみた。すると朝違う店では350mlの缶 コーラが30000リラ(160円)といわれたのに、1,5リットルのコーラが同じ値段で買えてしまった。これはただの偶然だろうか

まさかスペイン人に見えることはないだろうが、少なくともボラれる確率は減るかもしれない。クアント?(いくら?)と、数字と、ありがとうくらいだが、これからはできる限り、スペイン語とイタリア語を使うことにしよう

宿に戻って、ここはキッチンがあったので、フランクフルトで買った韓国のインスタントラーメンを食べる。あまりお腹は膨れないが、結構美味い。しかし空きっ腹に激辛ラーメンは、あまり健康的ではないかもしれないけど

本当はイタリアでサッカーが見たかったが、今は残念ながらオフシーズン。セリエAの大ファンなので、かなり悔しいが、それはまた次回の楽しみに取っておくことにしようと思う

ローマでやりたかったことも一応やってしまったことだし、明日は次の町へ移動だ。

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